新種の岩茶です。全体的に一般的な岩茶よりも比較的軽くてシャープなイメージ。香りはきわめて高く柑橘類を思わせるような香りとかすかな乳香。
最初の数煎は、まるであの香りの高かった「古き良き台湾茶」(?)のようでもあります。そして、しばらく煎を重ねるうちに岩茶らしくなってくるという感じです。
じっくり、何煎も何煎も時間をかけて飲んであげてください。口に入れるのは少しずつで結構です。煎を重ねるごとに心が静まり、本当の岩茶の素晴らしさが実感できることと思います。
製茶師は2006年に「国家無形文化遺産」の一人に選ばれた方。彼と彼のお父さんが作る岩茶の多くは非常に繊細かつ底力のある味わいが特徴。お二人ともとても真面目で誠実な方で人柄がお茶に現れる典型例です。
【店主お勧め-岩茶の愉しみ方-】
あくまで個人的な意見ですが・・・ウーロン茶の中でも岩茶は特別な存在だと思います。他のウーロン茶に比べ香りは控えめでパッとしない印象があります。これは一般的なウーロン茶の尺度で岩茶を飲む(評価する)からです。
他のお茶は主に鼻や舌でその素晴らしさを実感するものですが、岩茶は少し違います。岩茶は体全体で感じるものだと思います。
さらに、あくまで岩茶の種類にもよると思いますが、小さな茶壷で淹れますと一回分の茶葉でで20煎近く飲めたりします。多くの岩茶は最初の数煎も良いのですが、中盤から特に美味しくなっていくようです【注1】。個人的には徐々に透明感が増してトロリとなっていく感じが堪らないのです。透明感はありますがエキスは濃厚です。このすばらしい岩茶のエキスを体内が吸収しているのが実感できます。そして、岩茶の奥深さを感じます。煎を重ねるごとに時間の感覚も曖昧になってきます。
私は半日〜丸一日使ってチビリチビリとお湯になるまで飲むのが好きです。茶杯にもほんの少しだけ入れコロリと舌の上で転がします。それは一滴、一滴貴重な黄金のしずくを体内に取り込んでいく感覚です。
【注1】:それでも岩茶はそれぞれです。最初からドンドン飛ばし気味で中盤からカクッと失速するタイプ。じわりじわりと加速していくタイプ(このタイプが多いかな?)。少しずつ失速していくタイプやずーっと同じ感じが持続するタイプなど様々です。こうした煎ごとの変化も愉しみの一つです。
※岩茶の産地である武夷山は1999年に世界遺産に登録され、国家重点自然保護区となっています。




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