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大紅袍(伝統濃香)

大紅袍(伝統濃香)

ダイコウホウ

チャート
大紅袍(伝統濃香)

地味ですがとても奥深く、最終的に行き着くのはこういうお茶ではないでしょうか。
店主が最もお勧めしたい烏龍茶です。


原木別名「岩茶の王様」。様々な伝説が残る大紅袍ですが、現在残っている樹齢300年超の原木はわずか数本のみです(写真)。お茶は年間1kgも採れません。そのため、ある香港人のお茶通が250万円/20g(!)で購入したという話は有名になりました。いったいどんなお味だったんでしょう?


さて今回ご紹介する茶葉は、四本ある原木から挿し木して、母樹同様に厳しい武夷山の環境で育てられた大紅袍です。ごつごつした岩山に張った根は、岩肌の養分を長い時間かけて吸収してきました。葉は霧や朝露を取り込みながら成長してきました。これらの厳しい環境と茶樹の生きようとする力、そして茶師の熟練した腕と勘が素晴らしい「岩韻」を生み出しているように思えます。


はっきり言って地味ではありますが、、、

しっかり発酵させて火入れをした伝統仕上げで、「これぞまさに岩茶の王様!」と呼ぶにふさわしい厚みのあるボディーを持っています。蜂蜜系の豊かな香気とシルクのように喉を通るきめの細かい甘味。そして微かに漂うミルクのような香りと程よい酸味を感じることができます。このように濃厚で複雑な香気・呈味成分が、透明感のある茶湯の中で絶妙なバランスで調和しているのです。飲んだ後には、身体の力がふーっと取れると同時に、優れた重奏音楽にも喩えることのできる「岩韻」が喉奥から響き渡ってきます。上質な正岩茶だけから溶け出す黄金の滴に酔ってしまいそうです。


長く飲めば「判る」お茶だと思います。

じっくり、何煎も何煎も時間をかけて飲んであげてください。口に入れるのは少しずつで結構です。煎を重ねるごとに心が静まり、本当の岩茶の素晴らしさが実感できることと思います。


※正直に言って、大紅袍は値段の割にぱっとしない物が多い気がします(偽者が出回るほどのブランド茶でもあります)。そのためこれまで本物の大紅袍を相当数を試してきましたが、どれも仕入れるまでには至りませんでした(好みの問題もあると思います)。数年来のお付き合いがある名人からこの度素晴らしいできの茶葉が届きました。やっと捜していたものに出会えました。自信を持ってお勧めできる大紅袍です。


岩茶製茶師は2006年に「国家無形文化遺産」の一人に選ばれた方。とても真面目で誠実な方で、人柄がお茶に現れる典型例。
この大紅袍に限り、「本当に申し訳ございませんが、採茶地だけは秘密にしておいてくださいね」とのことです。武夷山にある36峰99岩のどこかということで、、、。




岩茶【店主より―かなり岩茶びいきの「本音」―】

何が何でも岩茶なのです!


店主が絶海の孤島に一種類だけ茶葉を持ち込んでいいといわれれば、迷うことなく岩茶を選びます。火のおこし方?それはおいおい考えることにして・・・とにかく何が何でも岩茶なのです!山登りにもよく行きますが、限られた荷物に必ず入れておくのが、やはり数グラムの岩茶。あれこれ迷っても、結局落ち着くのは岩茶なのです。


【岩茶の魅力とは?】

あくまで個人的な意見ですが・・・烏龍茶の中でも岩茶は特別な存在だと思います。他の烏龍茶に比べ香りは控えめでパッとしない印象があります。これは一般的な烏龍茶の尺度で岩茶を評価するからです。


他のお茶は主に鼻や舌でその素晴らしさを実感するものですが、岩茶は少し違います。岩茶は身体全体で感じるものだと思います。


さらに、茶葉にもよりますが、小さな茶壷で淹れますと一回分の茶葉で15煎近く飲めたりします(なかなか経済的)。多くの岩茶は最初の数煎も良いのですが、中盤から特に美味しくなっていくようです。この煎ごとの変化も魅力ですし、個人的には徐々に透明感が増して、トロリとなっていく感じが堪らないのです。

私は半日〜丸一日使って、小さな茶杯でチビリチビリとお湯になるまで飲むのが好きです。茶杯にもほんの少しだけ入れコロリと舌の上で転がします。それは一滴、一滴貴重な黄金のしずくを体内に取り込んでいく感覚です。透明感がありますがエキスはとても濃厚です。煎を重ねるごとに、霧が立ち込める幽玄な世界に引き込まれ、時間の感覚も曖昧になっていくことでしょう。つまりリラックス度No.1のお茶でもあるのです。


【他人には言えないけど、こんなシンプルな飲み方も・・・】

タンブラーあまり格好の良い飲み方でありませんが、中国ではよく見かける美味しくてめちゃくちゃ簡単な方法をご紹介。


必要なものは耐熱性のコップと蓋になるものだけです


1.まずコップに湯を注しあらかじめ温めておきます(湯は捨てます)。

2.そこにかなり少なめの茶葉を入れます。

3.これに茶葉が踊り出すほどの勢いで熱々の湯を注いで、上から小皿でも厚紙でも良いので蓋をして蒸らします。

4.茶葉が底に沈んで、湯が程よい色になれば飲み頃です(濃さはお好みで)。


この方法ですが、普通の淹れ方と比べて、甘味・エキス感がとても強く感じられるはずです(その代わり、香りはまあまあです)。また、しばらく置いておいても、意外と苦くなりません。お湯がなくなればまた注ぎ足してください。2-3杯は飲むことが出来ます。


ポイントは100度に近い熱湯と少なめの茶葉です。低い温度では茶葉が沈まず、口に入ってきて飲みづらいです。また、茶葉の量を少なめにするのは、長めの抽出時間で茶湯が濃くなり過ぎないようにするため。そして、数煎分の味を一度に愉しもうと言うわけです。(茶壷で淹れるときは一煎目と二煎目を茶海の中で混ぜ合わせたりしますよね)また、中国では多めに茶葉を入れますが、少なめの茶葉で長く抽出するほうがお勧めです。

以上、拍子抜けするほどシンプルな飲み方ですが、ぜひ一度お試しください。一味違う岩茶の魅力に巡り合えるはずです。

※岩茶の産地である武夷山は1999年に世界遺産に登録され、国家重点自然保護区となっています。

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