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プーアール茶とは


目次




●姫茶伝のプーアール茶の販売ページです▽

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プーアール茶とは?


1.【はじめに】

プーアール茶プーアール茶とは中国茶の六大分類上「黒茶」になるお茶。黒茶とは「後発酵」と呼ばれる発酵方法で作られたお茶の総称です。


プーアール茶は熟成により緑茶やウーロン茶には無い個性的な風味と茶の気があります。香りで例えるなら、一般的に緑茶は草や豆、烏龍茶は花や果実、そしてプーアール茶は土を連想させるような香りと言えます。


最初、特有の香りや味わいが苦手な方もいらっしゃいますが、飲んでいくうちに癖になり毎日飲まずにはいられなくなるのが不思議。「後発酵」が作り出す奥の深い味わいで脂っこい食事にもよく合います。


表記・発音※「プーアール茶」は標準中国語ではこのように表記・発音します。
日本では「プーアール茶」、「プーアル茶」、「ポーレイ茶」、「黒茶」等で呼ばれますがほぼ同じ意味です。


 

2.【歴史・由来】
歴史・由来

プーアール茶の歴史はかなり古く2000年以上あるといわれています。

歴史書に始めて記述されたのは唐の時代であり、明以降に広く知られるようになりました。


「プーアール」の名前の由来は雲南省南部のプーアール県で採れたお茶ということから「プーアール茶」の名前で呼ばれるようになったといわれています。しかし、その後すぐに「プーアール県」での茶栽培は衰退し、代わりにプーアール茶の集積地・市場として有名になります。


唐時代から始まった茶のシルクロード版ともいえる「茶馬古道(ティーロード)」はプーアール県を出発点として辺境のチベットなどに向かう交易路のことです。この交易の目的は漢民族の茶と遊牧民族の馬との交換でした。


3.【産地】

プーアール茶は中国大陸の四川省・広東省・湖南省・雲南省一帯で生産されています。なかでもやはり雲南省が群を抜いて生産量が最も多く有名です。


4.【気候(雲南省)】

古樹

海抜1000m〜2000mの亜熱帯地域。

約6〜7割が森林で山との高低差が多く、年平均気温は15〜18度と年中温暖。

雨季は4月〜10月で年間降雨量約1700-2100ミリ。
高等植物の種類は約500種、樹齢が数百年もする茶樹があり 樹齢約1700年の古樹なども存在しています。まさに「植物の楽園」です。


この地域は茶樹の生物学的ルーツとしても有名で、ここを起源に茶は様々な品種に派生しているそうです。


5.【原料】

雲南大葉種を使用。小葉種に比べてポリフェノールやカテキン類の含有率が多い上に味も良いとか。
*茶摘は年3回(春/夏/秋)されます。


6.【形状分類】

プーアールの形状は大きく分けると散茶と緊圧茶(固形茶)に分けられ、さらに緊圧茶には、餅茶(ぴんちゃ)、沱茶、磚茶、竹筒茶、方茶などがあります。

@散茶

散茶

茶葉を固めずにそのまま仕上げたものでバラバラの形状をしています。

A緊圧茶(別名:固形茶)

餅茶沱茶磚茶方茶

・餅茶:大きさによって大餅・中餅・小餅があり茶葉を円盤型に緊圧形成したもの。

最も一般的なサイズは大餅ですが、これには一応規格があります。直径20cm、重さ357グラム(実際はこれより若干重い場合が多いかな?)、中心の厚さ2.5cm、辺の厚さ1.3cmが大餅の製造規格なのだそうです(一応)。

その他コイン状の小さいものなどは「豆」と呼ばれたりします。

・沱茶(とうちゃ):お椀型に緊圧形成したもの。小さいものは小沱茶と呼びます。

・磚茶(たんちゃ):レンガ状に緊圧形成したもの。意外と歴史は浅く、実はこのような形に形成されるようになったのは1957年以降のことです。

・方茶:正方形に緊圧形成したもの。

・竹筒茶:香竹と呼ばれる香りの良い竹の筒に入れたもの。竹殻茶は粉茶を竹の子の皮に団子状に包んだもの。

 

7.【製造工程】

製造工程の違いにより生茶と熟茶の2種類に分けられます。

@生茶

生茶 茶葉を蒸して酸化を止めた後、風通しのよい乾燥した倉庫(乾倉)でゆっくりと自家発酵(陳化)させるお茶。熟成期間や保管方法などで品質や味わいが全く異なりそれによって価格差も大きく変わる。写真のように熟成期間の短い餅茶は特に「青餅」と呼ばれます(単に生茶のことを「青餅」と呼ぶことも)。

-生茶製造工程-

殺青(熱で発酵をとめる)揉捻(揉む)晒干(乾燥)蒸茶(蒸す)緊圧形成りょう(日+京)干(乾燥)包装乾倉保管(自家発酵で長期熟成)


A熟茶

熟茶茶葉に麹菌を付け、握堆(茶葉を積み上げて水分を加え湿度・温度を保った状態で保存)し、発酵を促し熟成させたもの。 品質がほぼ一定で味わいや価格が比較的安定しています。写真のようなものは「熟餅」と呼ばれるます。



-熟茶製造工程-

殺青(熱で発酵をとめる)揉捻(揉む)晒干(乾燥)握堆(水分をかける)りょう(日+京)干(乾燥)蒸気形成りょう(日+京)干(乾燥)包装湿倉か乾倉で保管

*新発酵法としての熟茶*

生茶の刺激性が強いため、生産性向上のために1973年以降、科学的な技術を導入。 人工発酵法(握堆発酵)を取り入れ、お茶の刺激性を退化(弱める、減らす)させるこの方法が現在では最もポピュラーになっています。


※熟茶は生茶のように長期保存によって熟成しないといわれる場合がありますが、正しくありません。熟茶も生茶と同様に長期熟成によってまろやかで美味しいお茶になります。

            

8.【判別方法】

ものの本には以下のような記述があります...(参考程度に)


「良いプーアール茶の外形の色は褐赤色でガッチリとした感じ。香りは龍眼、バラ、クスノキ、ナツメ、レンコンなどが混ざったよう。ウーロン茶は香りで、プーアールは色で、ある程度までの判断ができる。プーアール茶の水色はそのお茶を鑑別するのに重要な手がかりになる。
つまり水色の「赤」がどの赤かで判断できるのである。水色にはルビーの赤、瑪瑙(メノウ)色の赤、それから琥珀色の赤等があり、その中でもルビーの赤が希少で最高級品とされている。その次に瑪瑙色の赤、その後に珀色の赤となる。
もし水色が青い或いは黄色っぽければ熟成期間が足りない証拠。他にも水色が黒っぽく濁っていれば既に変質してる証拠となる。 葉に柔軟・弾力性があり水色が褐赤色なものが良いお茶であると言える。」


(注: 水質(水道水・硬水・軟水等)や淹れ方によっても水色・風味はかなり左右されると思われます。


*ネット購入時の注意

プーアール茶に限らず中国茶を選ぶときは茶葉や水色を見ることが重要です。ネット購入では画像を見て判断することになるでしょう。

しかし、写真の撮影時に使う光源でまったく違う色合いになることもありますのでご注意を。

結局は信用の置けるサイト(専門店)から購入されることが重要です。

 

白熱球と蛍光灯←プーアール茶の水色を白熱球のみを照射した場合と蛍光灯のみで照らした場合の違いをテストしてみました。(ごく一般的なデジカメを使用)。

      

9.【飲み方】
飲み方

プーアール茶の飲み方には様々な方法があります。ここでは茶芸(工夫茶)的な堅苦しい(芸術的要素を含んだ)方法は省きます。中国で日常的に使われている実用的な方法をご紹介していきます。


A.急須

@密閉度の高い小さめの急須を温め茶葉を入れる。(陶壺・紫砂壺)

A約5g(大さじ1杯)の茶葉を急須に入れ茶葉にさっと熱湯をかけすぐにお湯をすてる(洗茶)。 (*洗茶とは:長く寝かした茶葉のほこりを落とし茶葉の開きを良くするために茶葉に湯をかけ洗うこと。発酵期間が短い茶葉などには洗茶はしなくても良い)

B飲む量だけの熱湯を注いでお好みの水色がでたら茶杯に最後の一滴まで注いでお飲み下さい。


B.ポット、アイス用

@ポットに湯を沸かして10gから20g(お好みの量)の茶葉をいれる。(ポットに入れる前の茶葉にさっと熱湯をかけ洗茶をしておく)

A 茶葉を、沸騰させたポットに入れお好みの色になったら取り除く。


飲みやすくするコツ

どうしてもプーアール茶が苦手な方へ:基本的に上質なプーアール茶は非常に飲みやすいものですがどうしても苦手な方は以下の方法をお試し下さい。
@1煎目、2煎目は飲まずに捨てて3煎目から飲むようにする。
Aヤカン等に少な目の茶葉を入れて煮出す。
B冷やしてアイスにして飲む。(水出しの場合はまろやかになる。)
以上のような方法でプーアール特有のクセが取れスッキリ飲みやすくなります。


10.【保管方法】

保存方法

基本的には、直射日光に当たらない風通しの良い涼しいところに保管するのがベストです。  カビが発生しやすい多湿環境での保管は特に避けましょう。 保管環境や容器によって匂い移りがありますので気をつけて下さい。

夏季の保管

カビや虫が発生しやすい夏場には最適な環境を確保するのが難しいものですが、やはり日が差さず、風が良く通る涼しいところに保管するのがベストです。 しかし、このような最適な保管条件が整わない場合は密閉容器に入れて冷蔵庫での保管をお勧めします。 (注:冷蔵庫内の匂いをお茶が吸収して風味が損なわれないように注意してください。)



11.【プーアール茶・健康茶に対する考え方】

姫茶伝から皆様へ

最近ダイエットや美容・健康への関心の高まりから人気の高いプーアール茶や美容・健康茶。皆様の中にもこうした関心から中国茶に興味のある方も多いと思います。
しかし当店では中国茶は西洋医学で言うところの即効性のある「薬」ではないと考えております。当店は中国茶を無理して飲まれることを絶対にお薦めいたしません。体質には個人差がありますので必ず自分のペースで無理せず続けて飲むことが 重要だと思います。
実際に科学的に成分や効能が明らかになり注目されている中国茶ですが、こういうことは知識程度に置いといて、、。結局は楽しみながら美味しくいた だくことこそが本来中国茶の持つ力を発揮させる方法なのではないでしょうか?



参考文献:『中国茶経』陳宗懋 上海文化出版社 他



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